最後の調停で初めて知ったこと、それは。
調停内で決まったことを裁判官が読み上げる際、
申立人・相手方双方が調停室に入らなくてはならない
ということ。
それを聞いた瞬間、顔が引きつった。
夫と顔を合わせないといけないのか・・・。
しかし、弁護士さんがすぐに調停員に
『今回はDV案件ですので、2回読み上げを行ってください。』
と言ってくれた。
2回読み上げを行うということは、
裁判官、調停員に加え
一回目は申立人と申立人の弁護人、相手方弁護士
二回目は相手方と相手方弁護士、申立人の弁護士
というメンバーで2度同じ読み上げを行う。
要するに、当事者同士は顔を合わせなくていい、とのこと。
これだけ今までの調停の中で、DVだとか面会交流でどうしても顔を合わせたくないなどと訴えてきたので、
読み上げを二回行うということは、引き受けてくれた。
もちろん、裁判官は嫌がる!同じことを二回するなんて。
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まず、申立人である私が調停室に呼ばれた。
実は呼ばれるまで、相手がこちらの要望を飲んだかどうかが分からなく、弁護士さんとドキドキしながら控え室で待っていた。
『まさか、また大どんでん返しがあったりして〜・・・・』
なんて言いながら。
しかし、すんなり呼ばれた。
調停室へ向かう途中、弁護士さんが私に合図を送る。
『大丈夫だったね〜!』的な感じで。
調停室には、いつもの調停員さん2名の間に裁判官が座っていた。
とても若い女性の裁判官。かっこいい。
そして、私の弁護士さんを挟むように、申立人である私、反対側には相手方の女性弁護士が座った。
あとは机の端に、初めてお見かけするおじさんが座っていた。
(監査官だか何とかって言っていたかな?)
席に着いたらすぐに読み上げが始まった。
読み上げる内容は、私の弁護士さんが調停当日に作成してきた『調停条項案』に、さらにこの日に決まった事項を付け加えたり訂正しながら裁判官が読みながら双方が内容を確認していく。
若い女性裁判官は、すらすらと綺麗な声で読み上げていく。
養育費のところで当月分から養育費という書き方をしていたのですが、裁判官は
『もう月末なので、今月は婚姻費用を支払ってください。来月からは養育費でお願いします。』
と言ってくれた。
もちろん婚姻費用は養育費よりも数万円高いので、私と私の弁護士さんはヨシ!と思っていたので黙っていた。
相手方弁護士は、
『え・・・あぁ婚姻費用ですね・・・』と戸惑っていた。
きっと夫は、もうこれ以上高い婚姻費用を支払いたくないんだ!と弁護士さんに訴えていたのであろう。
この養育費は来月からの支払いで、という箇所以外は全て最後の調停で話し合った内容の通りであった。
私と弁護士さんはそれぞれ、あらかじめ調停員から渡されていた小さな紙に振込先を書いたものを提出した。
養育費や学校の入学金等の支払先として私の口座を。
財産分与の支払先として、弁護士さんの口座を。(一旦弁護士さんの口座に入って、弁護士報酬等引かれた金額が、後日私の口座に入る)
読み上げの最後に、裁判官に『この内容でいいでしょうか?』
と双方に確認があって終了。
私だけが、調停室を後にした。
同時に調停員が相手を呼びに行こうとしたら、相手方弁護士が『私が呼びに行きます』と言った。
恐らく、当月は婚姻費用を払わないといけなくなってしまった、という話を控え室で予めしたかったのだろう。
この後、夫が調停室に入り二回目の読み上げ(内容はもちろん同じ)が行われた。
最後に、調停室に呼ばれた。
その時にはすでに相手方はもちろん裁判官もいなかった。
調停員と監査員?のおじさんだけ。
このおじさんは読み上げの際、一切登場しなかったが、最後に離婚後の手続きの説明書をくれた。
ただそれだけ。
そして、長かった調停は終了した。
調停室を出るとき、
まあ調停員さんの嬉しそうなことといったらなかった。
思わず口から『おめでとうございます!』と言ってしまいそうなくらいの笑顔で最後見送ってくれた。笑!
そうだろうなと思う。
途中、かなり揉めて裁判に行きそうであったから。
裁判なんかに行ってしまったら、調停員さんにとってはとっても残念なことだもの。
調停員さんにとっては、調停は成立させてなんぼだから。
もちろん、私も笑顔で『お世話になりました!』と、
ルンルンで調停室を後にした。
家庭裁判所を出て、弁護士さんと歩く。
あぁこの裁判所に、もう来なくっていいんだなぁ〜
別居が長かったからか、離婚の実感は正直無かった。
ただ、もうあとは事務手続きを淡々に済ませれば、綺麗になる!ということだけ。
今の私には、ハッピーしかない。
海外でモラハラされていた当時の私が知ったら、2年3ヶ月で決着が付いたのは、長いと思うのか短いと思うのか、どうだろう。
2年3ヶ月で、人生が変えられたんだから、やるべきだよ!って、今の私なら当時の私の背中を押してあげる。
当時は、闇にしか見えなかった未来。
このまま夫と生活していても、もしくは離婚のために動いてもどちらも闇だと思っていた。
今、その未来にいるけれど、とっても明るい。
もちろん途中は辛かった。
『死にたい』ってよく言っていた。
よく乗り越えたな、自分。
頑張ってきた分、これからは自分のやりたいことをして生きて行こう。
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