突然、買ってきた。
もちろん、夫本人のもの。
ありえない。
その少し前に、いい時計をたくさん持っている上司から時計を譲ってもらうかもなんて話は聞いていた。
しかし、一時帰国中。
私は子供がいて全く身動きが取れないというのに、
その上司と飲みに行く、という。
まあ飲みに行くのは良かった。
夜中に帰ってきて、
翌朝、私のそばを通り過ぎながら、
言いづらそうに、
『上司からうん十万円で時計買った』
と言ったのだ。
耳を疑った。
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その大金、惜しげも無く時計に使ったの?
しかもプロの中古屋さんでは無く、個人売買だなんて、
相場も分からないような人たちで取引して・・・
損してないの???
メンテナンスは大丈夫?
そのあと、本当に気分が悪かった。
自分のことにはたんまりとお金を使うのだ。
酒、タバコ、ギャンブル、服、小物、交際費、ゴルフ、ゴルフクラブやグッズ、高級サプリメントなど自分にまつわる全てのことに。
確かに、夫は高所得者であった。
でも、私が自由に使えるお金どころか生活費も渋った男だ。
結婚した当時は、給料明細も見せてもらったことがなかった。
『給料明細はない』
といういう嘘を言っていた。
夫が持っている銀行口座がどこなのか全ては知らなかったし、
口座を見たことも、キャッシュカードを渡されたこともなかった。
それだけ自分のことには散財するわけだけれど、
幸い、借金はなかった。
と、思う。
現在、離婚調停中であり別居中であるが、一応分けるだけ財産は残っていたようだ。
それにしても。
高級な時計を、妻に断りもなく、こっそりと買ってくるなんて、
本当に気分が悪い。胸がざわざわした。
こんな人と一緒にいてこの先どうなるのか?と幼い子どもを抱えてそう思った。
一時帰国から滞在国に戻る時はいつも、夫は成田空港の免税店でじゃんじゃん買い物をしていた。
タバコとお酒は夫と私が二人で持ち込める最大数を買い込むのは毎回のことであった。
さらに、最後となった一時帰国の時には、夫はCOACHで会社用の鞄を買っていた。
何のためらいものなく、9万円の鞄を。
COACHのレジでお支払いしている夫の横で私は1万円くらいのサングラスを手にとって見ていた。
これいいかな〜なんて試着したりして。
夫に見せたけど、無反応。
私はサングラスすら買ってもらえなかった。
夫はロレックスを買ったのだからと、私は空港内のエルメスやカルティエのショーケースの時計を見ていて、
これどうかな?と夫に問いかけるも、反応薄〜。
これじゃあ、買いたい気も起きない。
結局、その時計がどうとかではなく、夫は私に時計を買ってあげたくなかっただけ。
それが最後の成田空港での思い出。
そして今、私は10年使っていて何度も修理したボロボロの、だけど気に入っている安物のサングラスを大事に使っている。
時計は、独身の頃から使っていたシチズンの電池が切れてから、腕時計はしなくなった。
別居中の今、幸せに暮らしている。
全く問題なく、暮らせている。
一緒にいて胸がざわざわする相手と居なくてよくなって、本当に幸せだ。
あとは、離婚をするだけだ。
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